2019年11月8日~24日の17日間
掛川市肴町に「O-CHA処チャ茶」が復活します!
ぜひ遊びにきてくださいね♪♪♪


 

2008年09月11日

お茶を造る科学

お茶を造る科学 今日は木曜サロン「お茶の科学」コースの最終回、「お茶を造る科学」のお話を聴いて来ました。
 講師はカワサキ機工顧問の柴田先生。
 先週の先生の「明治時代のお茶」のお話もとても興味深い内容だったのですが、今回もとっても勉強になるお話でした。

 昔から手摘み・手揉みで時間をかけて造られていたお茶の世界でも、明治の中ごろからさまざまな製茶機械が開発され、効率化・大規模化が進み始めました。
 が、それらは伝承的な手揉みの製茶法を忠実に機械化したものであり、その操作も従来の手揉み技術同様 経験や勘に頼るところが多く、理論よりも感覚的な技術の熟練が必要とされるものだった。
 それゆえ、機械を操作する人の技術・経験や製茶時の天候次第で生産されるお茶の品質や値段に大きな差が出てしまう、という状態が長い間慣行的に続いていた。
お茶を造る科学 そこで柴田先生は、今まで経験や勘に頼ってきた製茶技術を化学工学的視点から徹底的に研究し、計算により誰でもどの工場でもどんな条件でも質の良いお茶ができる理論を追究されたのだそうです。
 写真は先生が長い年月をかけて編み出された「湿り空気線図」というものですが、これがものすごく複雑でありながら、化学も数式も大の苦手の私でも、その日の製茶に必要な熱風温度や風量がなんとか導き出せるようになっているから驚きです。
 試験場の仲間や指導者の方々からは反発を受けつつも、昔からの考え方を白紙に戻して製茶の技術を最初から作り直したという先生のご苦労は計り知れません (゜o゜)
 でも、正しい理論に基づいた的確な製茶方法は当然きちんとした結果をもたらすわけで、先生に製茶方法を学んだお茶農家さんのお茶は目に見えて品質が向上し、大臣賞をとる方が続々出たのだそうです。

 伝承的に当たり前に考えられてきた既存の概念を崩してみる、という作業にはとても勇気がいることですが、「なぜ?」を突き詰めていくことはやはり大切だなと今回のサロンでも痛感しました。
 日頃いろんなことを「なんとなく・・・」でやり過ごしてしまうことの多い私は反省しきり(^^ゞ
 柴田先生がおっしゃっていた「お茶造りの3つの間違い(肥料・茶の花・9月の番茶)」というお話も目から鱗でした。
 ただ言われたことをするのではなく自分の頭で考えないとダメってことですよね。
 
お茶を造る科学 ほんとうはもっともっといいお話をたくさんうかがったのですが、上手にまとめられずすみません。
 おわびに、木曜サロンのお楽しみのひとつ、小泊先生の奥様手作りの美味しいお茶菓子の写真を(^_-)
 楽しくてためになる木曜サロンも、残すところあと2回となってしまいました。
 来週18日(木)は小泊先生の「黒茶とはなにか」、再来週25日は日本茶道塾の吉野白雲先生による「禅茶録解説」です。
 どうぞお楽しみに♪
 
 


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Posted by cyacya at 17:10│Comments(4)チャ茶のイベント報告
コメント
はまぞう管理人のひでGです。
ふんだん何気なく飲むお茶も、ここまで行くと感心します。
Posted by ひでG at 2008年09月11日 17:43
ひでGさん☆

コメントありがとうございます。
ただのお茶好きの私も、いつも何気な~くお茶をいただいているのですが
こういうお話を聴くと もっと感謝しなくてはと思います(^_^)
Posted by りるりる at 2008年09月11日 21:23
詳細な講義録ありがとうございました。かれこれ40数年前、牧之原の木造の小さなお茶の試験場。柴田さんと一緒でした。あのころは皆、何かに憑かれたように仕事をやってました。他にすることがなかったからでしょうか。それこそ365日、24時間。古き良き時代というべきでしょうか。
Posted by kodomari at 2008年09月12日 22:00
小泊先生☆

ありがとうございます。
講義自体はもっと科学的な内容だったのですが、
私の頭ではきちんと理解してお伝えできず残念です。
先生方のお茶に向き合う姿勢というか志に
ただただ頭の下がる思いです。
このようなお話をうかがえる機会をいただき感謝しています。
次回の先生の黒茶のお話も楽しみです♪
Posted by りるりる at 2008年09月13日 00:08
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お茶を囲んだ憩いの場として掛川市中町商店街でかくれた人気スポットだった「O-CHA処チャ茶」の広報ブログです。 掛川のチャ茶は平成22年3月をもって閉店してしまいましたが、みなさんとのたくさんの想い出をここに残させていただきたいと思います。4年間ほんとうにありがとうございましたm(uu)m
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